初版から3年、反省点を活かして新たに開発したにじのねいろ0巻は、2020年8月に発売となりました。
休む間もなく、その続編として 新版にじのねいろ1巻の制作へと突入したわれら教材チーム。
1巻は2021年5月に発売となりました。
0巻
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教材制作の流れは
にじのねいろ制作チームは、ピアノ脱力法メソッド公認トレーナーの有志による少数精鋭(たぶん 笑)のチームです。
細かい作業が「大好物」で、楽譜制作などを請け負ってくれているリーダーMさん、イラストやレイアウトのセンスを生かして、紙面デザインや動画編集を担当するKさん、細かい部分まで丁寧に校正してくれるMさん、そしてりら先生は主に作曲、伴奏の音源制作、解説書の執筆担当です。
主にこの4人で、随時大嶋先生に確認を取りながら教材制作を進めていくのですが、この教材の画期的なところは、製作途中の段階でモニター様を募集して、伝えたい内容が伝わっているかをモニタリングさせていただく、ということです。
何をモニタリングするの?
にじのねいろ は、ピアノ脱力法メソッド本来の、大人のピアニスト向け身体トレーニングを子ども用に落とし込んだものです。
市販のほとんどのテキストで触れられていない、
「ピアノという楽器はどのように鳴らすべきか」
「ピアノ本来の美しい音を引き出すためにはどのような≪奏法≫が必要か」
という、本当の初歩の初歩を指導する教本なのですが、ピアノの先生自身がこのようなことを習ったことがないのです。
りら先生自身、子供時代はとっても優しい先生の元で楽しくレッスンを受けていて、ピアノを弾く時の指の形は丸く、ぐらいは言われたことがあるのかもしれませんが、レッスンの内容は曲の弾き方だったかなと思います。
ピアノの弾き方をじっくり教えてもらった記憶はありません。
ピアノは指で鍵盤を押せば誰でも最初から音を鳴らすことができる楽器なので、「鳴らし方」については全く注意が向けられないのですね。
でも、そのままピアノを弾き続けていると、自分が弾いている曲の音が合っているのか、リズムはどうか、といったところにばかり注意が向き、自分がどんな音で弾いているのかに意識が向けられない。
あるいは、こんな音色で弾きたい、と思ったときに、普段自分がどのようにピアノを鳴らしているかを認識していないので、違うアプローチをしようにもできない。
また、見よう見まねの自己流で音を鳴らしている上にテクニックを積んでいくので、土台がないままにどんどん複雑なものが積み重なっていき、ある段階で崩壊する、という人がとても多いのです。
そして、そのころにはたいてい小さい頃からの先生の元を離れて大学の先生などに師事しているので、導入期を見る先生はその子たちがどうなっていくのかを知らない。
とまあ、前置きが長くなりましたが、将来そのように困らないために、習い始めの子どもたちに、無理なくピアノを鳴らす≪奏法≫を指導するための教本であるのが、にじのねいろです。
だから…
テキストをご覧いただいて、そこに書いてある内容が正確に伝わるかどうか、ということを全国の先生方に事前に試していただいています。
その結果は…
事前に紙面のPDFファイルをお渡しし、それを元に手指のトレーニングなどを先生方に実演して頂くのですが、「あれっ、そうなっちゃうんだ!」「あれっ、これは難しいんだ」などと、自分たちでは気づかないことが色々と出てきます。
そして、実際はどのような動きをしてもらうものかを説明し、どのように記載されていればこれが伝わりますか?とお尋ねしたり、時には「このトレーニングよりも前に、こういうトレーニングがあったらどうですか?」と、前段階のトレーニングを追加したり、想定していたトレーニングの内容を大きく変更することもあります。
そして、、、想定以上の大改編が発生することも\(゜ロ\)(/ロ゜)/!!
大筋が組みあがったところから大幅変更となる場合は、積み上げたものを一度崩して再構築することになるので作業量は大きいですが、発売してしまってから不備に気づくことを思えば、事前に再構築できるということは大変ありがたいことです。
モニターの先生方には本当に感謝しています(^^♪
このように、モニタリングの結果を活かしてブラッシュアップしたものを、いざ出版!
…とはなりません。
更にもう一段階のチェックを経て、最終工程に入ります。
それについてはまた次回♪