高いチケットノルマを支払って舞台経験を買うのではなく、自分で一から企画して自主公演をする。
それはプロデュース代を支払うかどうかということだけでなく、必要経費などの収支にも責任をもつ。お金のことをきちんとする、ということにもつながっています。
自分で色々と考えて企画することで、自分がどんな活動をしたいのか、どんな音楽を誰に届けたいのか、といったことも自然と見えてくるでしょう。
『何のために』という目的意識を持って、目標を立てる。
ここがプロフェッショナルとしての音楽活動の第一歩です。
中学校の英語の時間に習いましたよね(o^^o)
- Who :誰が
- Where :どこで
- When :いつ
- What :何を
- Why :なぜ
- How :どのように
文章を書く際の基本とも言われるこの要素、計画を立てるときにも使えますね。
初めてコンサートを企画する場合、この要素に当てはめて考えてみてはどうでしょうか。
最初の4項目『誰と』『どこで』『いつ』『何を』よりも、まず最初に
Why:『なぜ』そのコンサートをやるのか
ということを考えるのがおすすめです。
目的が決まれば、『How どのように』も決まってくるでしょう。
そしてそれにより、残りの『誰と、どこで、いつ、何を』も自然に決まってくるはずです。
今勉強している曲を人前で度胸試しのために演奏してみたい
といったような、自分のためのコンサートなのか、
子どもさんたちが楽しめる音楽会を開きたい
というような、お客様のための催しなのか。
または、
いつか大きなホールでリサイタルを開くための準備として、小さなコンサートを積み重ねて少しずつファンを増やしたい!
というような長期戦略なのか。
何か目標をもって企画し、実施したあとには『自分の演奏の出来不出来』だけでなく、その目標が達成できたのかを振り返る。達成できなかったのであればその理由を考えてみる。
お金を払って演奏だけさせてもらう立場では、いつまでも『自分の演奏の出来不出来』という部分にしか意識が向きません。
演奏のすばらしさだけで仕事が回って、そのスキルで生きていける音楽家は本当に選ばれし存在で、非常に稀です。そうでない普通の音楽家は、演奏することだけ考えているのでは生きていけません。
音楽で仕事をしていきたい、これを生業としたい、と思うのであれば、自分の力で色々な仕事を生み出す努力が必要不可欠です。
何のためにあなたは演奏しますか?どういう未来を描きますか?